炎跡

第二十回 炎跡 元旦甌穴

時は2011/1/1(土)
今度鉄之助と休みが合うときは焚き火をやろうと心に決めていた。
正月休みが31,1,2しかないという鉄之助だったので、負担の少なそうな真ん中の1日をセレクト。
冷静に考えると、新年一発目、元旦に家族と過ごさずに山奥で火を焚いているのはいかにも俺らしい。
こんな馬鹿なことに付き合ってくれるツレは大切にしないとな。
思えば、ほぼ一年近く焚き火をやっていないので、正直、これを試してみようとか新しいことやってみようとかはない。
純粋に暗闇に煌々と映える赤を眺めたいだけだ。
いつもの焚き火装備を整え、鉄之助と合流した。

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近くのスーパーで薩摩芋、じゃが芋、ポテチ、フリーを購入し、甌穴に到着。
いつもどおりここで燃やすことにする。
時間もいい感じだ。
ちょうど火が安定するころに、辺りもそれに合わせて暗くなってくれるだろう。

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プチアクシデント。
唯一の発火道具であるライターがこれのみなのだが、油があとわずか。。
俺は煙草を吸わないので、着火物を日ごろから携帯していない。
辺りは露残りで若干湿っている。
着火はタイミングは慎重にやらなくてはならない。
新年早々不発は縁起悪すぎ(;´Д`)

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組んだ岩、下の砂が湿っているので、いったん枯葉だけ燃やして周りを乾燥させる。
いつからか、竈作りは俺が、枝集めは鉄之助が担当するように。

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枯葉燃やし完了し、第一の陣を組み終えた。
周りの枝は、湿っているので、投入する前に乾燥させておく。

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画面中央に、竹を丸ごと担いでこちらに向かってくる鉄之助。
竹は実はむちゃくちゃよく燃える。
しかし、水分を含んでいると勢いよくはじけるのでその見極めが大事だ。

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なかなか太い木材をマチェットで細かく裂いていく。
木こり鉄之助。

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日が暮れる前に、あっさり火が安定。
少し早いがフリーで新年の祝杯。
いやはや元旦から至福の瞬間。

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早いうちから薩摩芋を投入済み。
日も暮れて、だいぶ時間も経ったので、芋救出。
割ってみると、ほくほくの紫芋であった。
はふはふ言いながら甘い芋をむさぼるのがまた至福。
残った皮は猪などにおすそ分け。
それを食した猪を来年また喰うのだ(゚Д゚)カッ
いい循環だ。グッドな循環だ( ゚Д゚)ガカーン

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もはや、火吹き筒は必需品。
これなしで火を焚く気にはならない。
というか、誤ってフラッシュをたいてしまったのだが、すごい灰が舞ってんだな。。

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暖炉の陣完成。
赤く揺らめく炎に見とれる時間は人生において必要な時間である。

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中の枝の位置を組み替えたりするのがまた一興。
枝の燃えているのかいないのかや、それらの組み合わせで炎の表情も変わってくる。
それを創るのが非常に楽しい。

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火が完全に安定したのをいいことに、遊びだす。
枝を単純に垂直に突き立てて、「竹林の陣」完成だーヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノとさんざめきあって大笑いのアラサー二人。
40,50になっても変に頭が固まることなく、こんなノリで瞬間瞬間を楽しんでいけたら本望。
火は枝につられて高く、垂直に伸びた。

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真上からの表情。
写真で見ると、真っ白なだけだが、実際はこれまた美しい揺らめきを見せてくれる。
むちゃくちゃ熱いけどね( ;゚Д゚)y─┛~~

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実は、こっそりとじゃがいもを投入していた。
鉄之助が買っていたチューブのバターをつけて食す。
・・げげ、まじうま(;゚Д゚)
じゃがばたー最強伝説ここに降臨!

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用意した枝をすべて燃やし尽くし、おもむろに鉄之助が赤く燻る炭を投げ出す。
まるで花火のように飛び散り辺りを赤い銀河に変えていく。

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飛び散った一粒一粒が周りに仲間がいなくなったことを認識し、急いで燃え出す。
そして、競い合うように消えていく。
嗚呼、儚し。

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炭の瞬くカチカチという音が、

「バイバイマタネーバイバイマタネー」

と聞こえてくる不思議。

動画で撮ってみた。
燃やし尽くしたあとの炭を火吹き筒で吹いている。
この状態は遠赤外線で、むちゃんこ暖かい。

<所感>

一頻り焚き火を楽しんだ俺らは山を上がっていった。
時計を見ると、まだ19時前。
感覚的には22時くらいだったのだが、寒い季節は日が落ちるのが早いと実感。
帰宅にはまだ早いということで、ここから「月原」というところを目指してドライビングアゴーゴーしたのは言うまでもない。
これからだんだんと日が長くなってきて、ツーリング季節になっていくのだ。
ツーリングやりながら焚き火できたら最高だろうに。

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